
お昼のひととき、カフェの中でてんこは同僚のももみとななみと一緒にランチを楽しんでいました。店内は明るくて居心地の良い雰囲気で、笑い声が響き渡っていました。
「ねえねえ、あのゆうすけってさぁ…」てんこが言い出しました。「最近の言動、もう限界だよね!」
ももみとななみも笑顔でうなずきながら、「本当に!あの人、人の気持ち考えないし、何でもかんでも指示ばっかり出すから困るよね」と愚痴りました。
そんな風にして、3人はゆうすけのことを笑い飛ばしながら、仕事のストレスを少しでも発散しようとしていました。話題はどんどん脱線していき、次第に笑い声が大きくなっていきました。
すると、そのとき、カフェの扉が開き、ゆうすけが店内に入ってきました。彼は無表情かつ大きめの声で見おろしながら3人に向かって言いました。「楽しそうで何よりだな!」
てんこたちは一瞬、言葉を失ってしまいました。
まさかゆうすけがこんなオシャレカフェにひとりで来るとは思わず、ゆうすけに対する愚痴を聞かれてしまったのかセーフなのかわからないまま、気まずい空気が店内に広がりました。
ゆうすけはそのまま3人の席を通り過ぎて、少し離れたカウンター席に一人で座ってしまいました。
3人は困った表情をしながらも、何とか気を取り直し、ランチを続けることにしました。
そして、3人はボリュームを落としつつふたたび会話をはじめました。
「でもね、あのゆうすけがいなかったら、こんなに笑えるランチにならなかったよね」とももみが小さな声でつぶやきました。
3人はそこから、ゆうすけの話題を避けて、趣味やプライベートのことなど、明るく楽しい話題で会話を続けました。
そこで3人は約束しました。
次の休日は浴衣を着て夏祭りに繰り出すことを。
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